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「まさに人生は、縁尋機妙多逢聖因ですね♪」

こまつオルワ’sのアポロです。
本日は、芦城公園入口の道を挟んだ向かいにて事務機文具店を営んでおられる“つじジムキ”代表の辻 美惠子さんに、私達が計画から携わっている未来型図書館に関してどのような思いを持っているか伺ってみました。

つじジムキの店主:辻 美惠子さん 寅年 小さい頃から本が好きで、辻さんのお姉さん曰く、ちょっと暗い所でお気に入りの本を繰り返し読み耽るほど本が大好きな子どもだったそうで、「ま~った、そんな暗い所で本読んどったら、いかんよ!」。と、言われた記憶があるそうです。
小学生の頃は、偉人伝を良く読まれ、キュリー夫人がお気に入り。男性が多く取り上げられる中、女性であるキュリー夫人が特に輝いて見えたとの事です。キュリー夫人は生活が苦しい中でも勉学を諦めない粘り強い姿勢や女性には不向きとも思える物理化学の分野にて二度のノーベル賞を受賞した大きな功績も心に大きく響いたのでしょう。また、同性という点でご自身に重ねて考える事が出来たのではないでしょうか。きっとそうですよね?ツジー夫人!

インタビューに応じてくださった辻 美惠子さん

中高学時代に読んだ本はという質問には
交際範囲が広がる事で友達付き合いに時間を費やす事が楽しく、しばらく本から離れたかなぁ…という事でした。本以外に楽しい事が出てきた多感な時期。友人との交流や語らいが楽しく本どころではなかったのでしょう、まさに青春ですね。

辻さんにとって図書館とは?
図書館はその地域の民度を図る叡智の結集であると思います。
皆さんの活動と私達の言葉が上手く作用し現在企画している未来型図書館が、小松市民にとって今まで以上に価値あるものに仕上がっていく事を楽しみにしています。

ところで、辻さんのお勧めはどんな本でしょうか?
人間学を学ぶ月刊誌「致知」。これを30年以上購読しています。
一般書店の店頭には並ばない本です。自衛隊関係の方から薦められ、おつきあいで取りましたが、内容の素晴らしさに感動し、今もなお購読しています。亡き祖父が大切にされていた言葉“積善の上に余慶あり 積不善の家に余殃あり”がこの致知の2023年2月号にも載っていますと、本を指差し熱く語られました。この言葉は辻家で、家訓の様に大切にされており、意味は“善行を積む家には善き事が舞い込み、善行を積まない家には災い事が起こるといった内容。この言葉からも分かるように辻家では、家族全員が善行や徳という物を大切にしていらっしゃいます。そして、息子さん、お孫さんにも生活を通じ確りと家庭内で共有されている事でしょう。また、商いを行うには、このような心構えで行わないと、事業の継続・発展・繁栄に至らないと思います!とも話され、真に人間学を学び続け大切な致知を身に付けていらっしゃる方の言葉であると受け止めました。息子さんからも”根っからの人好きでお店には辻さんの笑顔と会話を楽しみに来る方々も多い“とお聞き出来、致知からの学びを、ご商売に活かした地域密着型の素晴らしいお店であると思いました。
辻さんからのメッセージです。
致知は10万人の購読者がいます。素晴らしい功績を残してきた方々の贅沢な対談を月刊誌で読めるという致知、45年以上続くその理由を是非読んで心で感じて取って頂ければ、今回紹介した甲斐がありますとの事でした。私も辻さんからお勧めバックナンバー数冊をお借りし読んでみる事とします。

長年購読されている 月刊誌「致知」について熱く語てくださる辻さん

アポロ突然の思い付きで角度の違う質問 人として大事にしている事は何ですか?
孔子が大切にしている一文字が何ですかという話から、恕(己の欲せざること他人に施す事なかれ)を大切にしています。この言葉を大切にして自身がどのように判断して行動するかの指針としているとの事。横で息子さんからの、実際にそれ出来ているの?とのいう厳しい問いに、まだ出来ていないですよ。ただ、人は弱い存在なので、目指す事や指針を持つ事が大切なのです!とスパッと気持ち良く話され、皆がコクリコクリとうなずきました。

またもやアポロからの無茶振り 辻さんが旦那さんを選んだ理由を教えて下さい。
旦那さんは、信じられないくらい両親を大切にされる方で、その点は本当に選んで良かったと思っています!と目じりを下げてお話されました。自衛官で単身赴任も長かったのですが、長期の休暇には必ず実家に戻って来てくれ色々な手伝いをしてくれるという優しい旦那さん。ただ、両親を大切にする余り、私と両親どちらが大切なの!と言う良く聞くセリフも出てしまいましたよ、と笑いながら話されました。ご両親をそれだけ大切になさるという事は仏教等の信仰心が強い方なのでしょうか?と、お聞きしたところ、旦那さんの母方がお寺の出との事で納得でした。自らの命を大切にする為には、やはり一番身近な両親に感謝が出来ねばいけないですよ。自分がこの世で楽しく過ごせているのは両親が居て生み育ててくれたからです。本当その通りです。私達の命は両親からの最大のプレゼントですね。

話しの流れで辻さんの気に入っている言葉を話して頂けました。
棚から、ぼたもち 天に善行の貯金を行わないと、永遠にご褒美である“ぼたもち”は落ちてこない!んですよ!だから徳貯金は大切ですよ。お金よりオコネ オコネとはコネクションの事。お金は尽きますが、コネクションは正しい行いをしていれば繋がりも強くなり、そして広がり続けます。オコネとは良く言ったものだと私は個人的にメモしました。
さらにもう一つのお気に入りの言葉“縁尋機妙多逢聖因”人間は出来るだけいい機会、良い場所、良い人、良い書物に会う事を考えなければいけない 安岡正篤 より
辻さんは、この言葉を広めて行っているとの事。ハッとしましたが、縁尋機妙多逢聖因は、図書館の存在そのものを表す言葉ではないかと感じました。裏話ですが、私アポロは小松市国際交流協会というボランティア団体で辻さんと活動させて頂いた時期がありました。色々な機会に飛び込み、良い機会に恵まれ、良い人、良い書物に出会う事が今日この日のつつじジムキの取材に繋がっています。生まれて今日に至るまでの一つ一つの自分の判断や行動が自分の歴史を作り今に至るそんな風に考えると、人生とは偶然ではなく自分が引き起こしている必然なのではないかとも感じました。

辻さんが図書館に期待する事は何ですか?
聞き書き本コーナーを設置して欲しい。これは是非お願いしたい!偉人ではなく一人の人生にスポットを当て一冊の本にするというものです。一人称の語り口調で綴られる独特の文章で作られる本はあたかも本人が喋っているかの如く温もりと本人の気配を感じるもの。辻さん自身、東北大震災に被災された方々に直接出向き、被災者の方を直取材するなども含め、今までに約10冊程の聞き書き本を完成させたとの事でした。そしてその本を手にした人はもう一冊作って欲しいとお願いする方もいるとの事でした。一人の老人がなくなると地域の一つの図書館がなくなると言われる位、大きな情報が消えるとの事で、その人の経験と知識知恵の蓄積が消えてしまわぬよう、聞き書きで残す事は本当に大切です。図書館の中に個人の名前が付いたその方の知識の結晶ともいえる聞き書き本を是非設置してください。辻さんが特に素敵だと思った聞き書き本はジェリー藤尾さんと三木のり平さん。皆さんもこのお二人の聞き書き本は読んでみてください。一人の生きざまを聴き手が上手く引き出し、人間の明るい所も闇の部分も赤裸々に書き綴られていますよ。

図書館について
小松市の図書館構想で“未来型図書館”と目にしますが、綺麗で豪華で超機能的近代的な物も良いかもしれませんが、私が思い描く図書館は、自分の書斎に行く感覚で入れる敷居の低く居心地の良い温かい空気感がある図書館になれば嬉しいです。
私の所の取材もありがたいですが、小松の未来を共に考える為には、歴史を知る必要があり、関戸さんにインタビューする事をお勧めします。小松の昔からの地図や歴史、小松の産業の盛衰も全て頭の中に入っている正に小松の生き字引、忘れずに行ってくださいね。未来型図書館を創る際に大きなヒントが出てくると思います。
人生にはその人にしか出来ない事を書き記した手紙を持って生まれてきます。その人生の手紙を開き読み理解しミッションを遂行する、小松に居る人全員が手紙を開き理解する側になれると小松の町も受動的な変化ではなく能動的に変わって行くのでしょうね。

お店の歴史について
当初お寺の一角で始めた小さな商売で、努力を重ね大きくしたとの事。お店構える際の拠点を構える際には軍人であったお爺さんで、当初は駅前と芦城公園と迷ったそうですが、今現在はこの地を選んで頂き本当に感謝しています。お爺さん御婆さんには足を向けて寝られませんとも話されていました。素晴らしい図書館の前に事業を営む事が出来てとても幸せです。公園も図書館も身近にあり、次の図書館は、期待と夢いっぱいに待ち望んでいます。
何より、好奇心も本当に大切ですよ。中村天風さんも年齢ではない。年を重ねても知識欲を持ち続けなさい。年甲斐もなくなんて言葉はNGとの事でした。命と心は都市の数に関わらず一緒なのです。と、素敵な締めの言葉で対談を終えました。

対談を終えての感想
図書館が近い地区で、お仕事を営まれている方は、未来型図書館がどのような形を成し、小松の情報発信と人の交流に関わる施設になるのか、また出来上がった後も市民とどのように関わり合い進化発展していくのか期待を込めて見守っていると感じました。
私達オルワ’sが、市民の方々の色々な意見を引き出し汲み上げ、縁尋機妙多逢聖因なる場を提供できる素敵な図書館にして行く事が出来ればと思います。

辻さん、インタビューのご協力ありがとうございました!

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